任意売却物語

さまざまな任売の体験談を集めました。

埼玉にある実家にはCさんの両親が元気に生活していましたが、3ヶ月ほど前から毎月5~6万円のお金を貸してくれないかという申し出を父親から受けており、そのつど特に理由を聞くこともなく用立てていました。しかし今回は「30万円何とかならないか」と言うのでこれはおかしいと思い理由を聞いてみました。Cさんのご両親は二人とも56歳の同い年で、母親は専属主婦で父親が地元の小さな会社に務めていました。

「実は去年から私の給料が大幅にカットされて住宅ローンが焦げ付いている」Cさんの父親は苦々しげに告白しました。「そりゃあ大変だ。専門の先生や銀行には相談したのか」と聞くと返事はありません。おそらく母がこのことに気付くのを恐れてまだ何も手を打っていないのだとCさんは考えました。「明日こっちの専門家に相談してみる」そういってその場は電話を切り、任意売却という手段を考えました。

翌日Cさんは会社の仕事を早めに切り上げ、以前友人から噂を聞いたことがある任意売却を専門で行っている業者を訪ねました。あらましを聞いた業者の人は「滞納が4ヶ月も続いているなら今すぐに行動を起こした方が良いですよ」と言いました。この他にもCさんは任意売却に関しての注意点などを説明してもらい、その夜のうちに実家に電話して報告しました。Cさんはその電話の最中にふと気がついて「じゃあ親父の家を僕たちが買取ろうかな、あの家は2世帯でも充分生活できるし、子供も小さいのでもっと環境の良いところに移ろうかと妻とも相談していたところだ」と言うと「それができればもう何の心配も無いが」とCさんの父親も賛成します。

この話にはCさんの奥さんも快く同意し、数日後には任意売却の業者の人を連れて埼玉の実家を案内することになりました。埼玉とは言ってもCさんの東京のオフィスとは電車の乗り換え無しで通勤できるというアクセスの良さもあって、不便さはありません。話はトントン拍子で進み、1年経った現在では任意売却の手続きもすべて完了し、Cさんは埼玉の実家から元気に通勤しています。